コラム

犬のかかりやすい病気とその治療について 〜症状・治療費・予防まで専門的に解説〜

犬のかかりやすい病気とその治療について  〜症状・治療費・予防まで専門的に解説〜
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2026年4月1日

犬の病気はなぜ増えているのか

近年、犬の平均寿命は大きく伸びています。
小型犬では15年前後生きることが当たり前になり、中には18歳、19歳まで長生きするケースも珍しくありません。
これはペットフードの質の向上や、完全室内飼育の普及、そして動物医療の進歩によるものです。

しかしその一方で、寿命が延びたことによって新たな問題も生まれています。
それが「高齢化による病気の増加」です。
若い頃には見られなかった慢性疾患や腫瘍、内臓疾患などが増えており、人間と同じように「長生きするほど病気と向き合う期間が長くなる」という状況になっています。

さらに現代の犬は運動不足や食生活の変化、ストレス環境などの影響も受けています。
特に都市部では散歩時間が短くなりがちで、運動量の低下から肥満や関節疾患を引き起こすケースも増えています。
また、温暖化の影響や歩道の舗装などの関係から真夏はアスファルトに溜まった熱が原因となり、外で散歩をした際に足を焼けどしてしまうと言ったことからも外での散歩を避け室内飼いのみとなっている小型犬もいます。
そうした理由から、外での散歩が必ずしも必須かと言えば温暖化や異常気象などの関係から室内外の気温差がかなり大きくなっている昨今、心臓の弱い犬や高齢犬にとってはその寒暖差が心臓に大きなふたんをかけてしまうともいわれております。
こうした問題はペットの高齢化だけではなく、社会情勢や気候の変化から引き起こされております。

こうした事情から現在の犬は、

「昔よりも長く生きるが、その分病気のリスクや様々な環境問題・現代の暮らし方にも日々の生活一つずつが密接に関わりあう可能性が高くなっている」

という状態にあります。


犬の病気は3つの種類に分けられる

犬の病気は大きく分けると以下の3種類に分類されます。

1つ目は「急性疾患」です。
これは突然発症する病気で、誤飲や事故、感染症などが該当します。症状の進行が早いため、迅速な対応が求められます。

2つ目は「慢性疾患」です。
心臓病や糖尿病など、長期間にわたって治療が必要になる病気です。
これらは完治が難しい場合が多く、継続的な通院や投薬が必要になります。

3つ目は「加齢性疾患」です。
老犬になることで発症する病気で、関節疾患や腫瘍、認知症などが含まれます。

この分類を理解しておくことで、病気への向き合い方や予防の意識が大きく変わります。


椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは犬の代表的な神経疾患の一つで、特にダックスフンドやコーギーなど胴長短足の犬種に多く見られます。

この病気は背骨の間にあるクッション(椎間板)が変形し、神経を圧迫することで発症します。

主な症状としては、歩き方の異常、足のふらつき、痛みで鳴く、さらには後ろ足が動かなくなるといった状態が見られます。
症状が進行すると排泄ができなくなるケースもあります。

治療は症状の程度によって異なります。
軽度であれば安静と投薬で改善する場合がありますが、中度から重度になると手術が必要になるケースもあります。

費用は内科治療で1万円から5万円程度、手術になると20万円から50万円以上かかることもあり、犬の医療費の中でも高額になりやすい病気の一つです。


心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)

心臓病の中でも特に多いのが「僧帽弁閉鎖不全症」です。
これは心臓の弁が正常に閉じなくなることで血液が逆流し、心臓に負担がかかる病気です。

小型犬に多く見られ、加齢とともに発症率が高くなります。

初期症状としては軽い咳や疲れやすさが見られますが、進行すると呼吸困難や失神などの重い症状が出ることもあります。

この病気は基本的に完治することはなく、投薬によって症状をコントロールしていく必要があります。
薬を継続的に飲み続けることになるため、月々の費用は5000円から15000円程度かかることが一般的です。

長期間にわたる治療が必要になるため、飼い主の経済的・精神的負担も大きくなりやすい病気です。


腫瘍(がん)

腫瘍は犬の死亡原因の中でも非常に多い病気です。
年齢とともに発症率が上がり、特に7歳以上の犬では注意が必要になります。

腫瘍には良性と悪性があり、悪性の場合はいわゆる「がん」と呼ばれます。体の表面にしこりができる場合もあれば、内臓に発生する場合もあります。

症状としては、しこり、体重減少、食欲不振、元気がないなどが見られますが、初期段階では気づきにくいことも多いです。

治療方法としては手術、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。
手術費用は10万円から50万円以上になることもあり、治療内容によってはさらに高額になるケースもあります。


糖尿病

糖尿病は血糖値を調整するインスリンが不足することで起こる病気です。
犬の場合は肥満や遺伝が原因となることが多いです。

症状としては、水を大量に飲む、尿の量が増える、体重が減るなどがあります。

治療にはインスリン注射が必要となり、毎日投与する必要があります。
費用は月1万円から3万円程度が目安となります。


歯周病

歯周病は非常に多くの犬がかかる病気で、3歳以上の犬の多くが何らかの歯周病を抱えていると言われています。

症状としては口臭、歯ぐきの腫れ、出血、歯のぐらつきなどがあります。
放置すると歯が抜けるだけでなく、細菌が体内に入り内臓に悪影響を及ぼすこともあり、さらには合併症として骨粗鬆症を引き起こす可能性が非常に高く、元気だったはずの高齢犬のお骨が火葬後思っていたよりも崩れてしまっていたという主な原因がこの歯周病の合併症として引き起こされてしまった骨粗鬆症が原因となるケースが昨今急増しておりま

治療は歯石除去や重度の場合は抜歯が必要になります。
費用は2万円から10万円程度かかることが一般的です。


病気を防ぐためにできること

犬の病気を完全に防ぐことはできませんが、リスクを下げることは可能です。

最も重要なのは定期的な健康診断です。
年1回の健康診断を受けることで、病気の早期発見につながります。

また適切な食事管理も重要です。
栄養バランスの取れたフードを与え、肥満を防ぐことが健康維持につながります。

さらに適度な運動やストレスの少ない環境を整えることも病気予防には欠かせません。
特に、夏の暑さなどは老犬でなくとも体にダメージを与える可能性が非常に高いとされておりますので、真夏日については気温の下がる早朝や夕方・夜の時間にお散歩をするよう心がけると良いでしょう。
また、室内飼いの場合であっても十分に遊ぶことが出来るスペースやおもちゃや器具などを用意することや、飼い主様によっては一緒に遊ぶことができる時間の短さから多頭飼いをし、犬同士で遊んでもらうと言った工夫をされる方もいます。

このように様々な工夫をし病院へ通い治療をするだけではなく、家の中での日々のケアや生活習慣の見直しなどをすることも非常に大切な長生きの秘訣となります。


まとめ

犬は長生きするようになった分、さまざまな病気と向き合う必要があります。
しかし正しい知識と予防を行うことで、多くの病気は早期に発見し、適切に対応することができます。

そして何より大切なのは、最後まで責任を持って向き合うことです。
犬は一生飼い主を信頼して生きています。その信頼に応えることが、飼い主として最も大切な役割です。